東京

小さな島に生まれ育ち、
ずっと海の向こうに、海の向こうの世界に憧れていた。
目に見えるもの、耳に聞こえるもの、全てが新しいものだと思っていた。
憧れの対象は、田舎も都会も全てだった。
でも、何故だかわからないが、東京とニューヨークには興味が無かった。
自分の行くべき場所じゃない、と感じていたのかもしれない。


その東京に住む事になった。
僕の目には都市そのものが老朽化しているように見える。
なのに、ビルの外装だけ新しくキレイで、人が溢れ、
ファッションも経済もこの街が牽引している。


少しだけ、この街のベクトルに逆らって生きてみようと思う。